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ハッカとミントの違いは?

ハッカとミントの違い

最近よくハッカとミントって違うの?
という質問をよくいただくのでその違いをお話していきます。

まず、ミントとはシソ科ハッカ属の植物の総称です。

ミントは大きく分けて3種類あります

ペパーミント
スペアミント
ジャパニーズミント

ハッカはそのシソ科ハッカ属の中で
ペパーミントとジャパニーズミントを指します。

まとめると

 

 

 

 

 

 

 

 

となります。

 

ペパーミントとスペアミントの違い

スペアミントとペパーミントは同じハッカ属の仲間ですが、
スペアミントとペパーミントの精油の成分が違います。
ペパーミントは、主成分がl-メントール
スペアミントのほうは、l-カルボンが約60%、リモネンが約10%

ペパーミント スペアミント
分類 シソ科ハッカ属 シソ科ハッカ属
和名 セイヨウハッカ ミドリハッカ、オランダハッカ
学名 Mentha piperita Mentha spicata
主成分 l-メントール l-カルボン

 

3種ミントのまとめ

ちなみに各国での呼び方
英語ではMint(ミント)
ラテン語ではMentha(メンタ)
日本語ではハッカ
中国語では薄荷(ボーフォア)

次に1つずつ特徴を見ていきましょう
ペパーミント(セイヨウハッカ)
スーっとする清涼感のある強い香り
スペアミントとウォーターミントの交配種

スペアミント(オランダハッカ、緑ハッカ)
優しい香り

ジャパニーズミント(ニホンハッカ)
学名:Mentha piperita
(menthaはラテン語の「考える」という意味のmenteに由来)
生薬名がハッカでおなじみですね。
主要成分は精油(モノテルペン:l-メントール)です
用途としては、芳香性健胃、解熱、鎮痛、消炎です

l-メントールの量を比べると
ジャパニーズミント>ペパーミント>スペアミント

ジャパニーズミント(約70-90%)
ペパーミント(約50-60%)
スペアミント(含まれない)

スペアミントにはl-メントールは含まれず、l-カルボンが多く含まれます。

l-メントールとd-メントールの違い

メントールには不斉炭素が3個あるので23=8個の光学異性体があります。

 

 

 

 

 

 

 

そのうちl-メントールとd-メントールはエナンチオマーの関係です。

精油、ハーブ、スパイス成分には、エナンチオマーと呼ばれる、同じ構造式をしていながら対称的な⽴体配置をしているものがあります。
エナンチオマーとは、互いに鏡に映した構造をしている化合物のことで、鏡像異性体とも言われます。右手と左手の関係のようなものです。

いろいろ言ってるけど、結局メントールなんだからl-メントールもd-メントールも香りは一緒でしょ?
いえいえ、違うんです。
l-メントールは清涼感の強いハッカの香りがしますが、
d-メントールは清涼感はほとんどなく、ちょっとかび臭い香りがします。

ペパーミントにはl-メントールのみが存在します。

l-メントールの構造

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミントはなぜ冷たく感じるのか?

ペパーミントオイルを皮膚に塗布すると、すーっと冷たく感じますよね。

しかし実は塗布部分の皮膚の温度が下がっているわけではないのです。

冷たく感じるのは皮膚のTRPM8と呼ばれるレセプターを介して脳に刺激が伝わるためなんです。